工事用道路の建設が、高規格土のう「D・Box」を用いて行われました。
場所は、福島県白河の南湖公園にある浮島です。
この改修工事のための仮設道路建設に、D・Boxが活躍しています。
D・Boxを用いた工事状況

まず、状況としては、湖の中に浮島があり、この周囲に杭を打って浮島を保護するための工事が計画されていました。
この浮島は、陸地より100メートルほど離れています。
そのため、湖の中に工事用道路を建設しなければなりませんでしたが、国定公園のためセメント等の固化材の使用が不可という状況でした。
当初、トンパックによる補強が試みまれました。
しかし、30分ほどで、水没するほど沈下してしまったそうです。
そこで、手前の水深の深い部分(最初の30メートル)にD・Box-LS150を2段敷設し、島側の残り約70メートル部分には、同じくLS150を1段敷設して施工しました。
この際、中詰材はすべてC40-0を使用しています。

そして、敷設したD・Boxを重機で加圧します。
超軟弱な地盤でしたが、表層部のピート層は比較的排水が早く、今回短期間で強度が出せた要因だったと思われます。

D・Boxを敷設した後、重機で加圧しました。
その上部に透水性のある土木用補強シートを設置しています。
地盤が超軟弱なため、D・Box同士の隙間から将来ヘドロが隆起することが予想されました。
この場合敷鉄板の上面部にヘドロが上がると、重機がスリップして事故になる恐れがあったため、ヘドロ隆起を押さえるためにシートを設置しています。
最後に敷鉄板を設置し、完成しました。
道路は3メートル×100メートル程度で、施工は2日で完了しました。
翌日より10トン車両(満載時約20トン)を通し、約3ヶ月の工事は無事に終了。
この工事用の仮説道路は、撤去も簡易でした。
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