この記事では、茨城県神栖市の道路の 液状化対策 事例を取り上げます。
この事例は、NHKニュースにも取り上げられました。
D・Boxを用い、液状化対策 をして建設した道路
液状化対策 のためのD・Boxの敷設状況

下層路盤として敷設され転圧された幅9列(9m)のD・Box-LS100。
液状化した砂と水のうち、袋のフィルター効果によって砂の流出は抑え、水は抜いて水圧を下げる。
また、地震動や交通振動の減振効果もある。
液状化 を起こした路盤の以前の状態

液状化を起こした路盤の以前の状態。
見たところ、路盤材に石灰分が含まれており、固まるが水は通しにくい。
しかし、液状化対策には、水を通す―水圧を下げる―ことが肝要である。
そこで、D・Boxが能力を発揮するのである。
道路脇に積み上げられた 液状化対策 のD・Box-LS100

敷設のために道路脇に積み上げられたD・Box-LS100の様子(その1)

敷設のために道路脇に積み上げられたD・Box-LS100の様子(その2)
液状化現象 を起こしたと思われる細かい砂

東日本大地震時に液状化現象を起こしたと思われる細かい砂。
液状化 で傾いた民家

道路脇の民家は、液状化により大きな傾きを見せていた。

液状化で傾いた民家の基礎の沈下や傾きの状況は写真の通りである。
あまりにも傾いたこの家は、人が住めなくなっている。
神栖で道路の 液状化対策 工事 〜NHK首都圏NEWS〜

「東日本大震災で液状化の被害を受けた茨城県神栖市で19日から道路の液状化対策工事が始まりました。
東日本大震災で市内の道路に段差ができるなどの液状化の被害を受けた神栖市では復旧工事は進みましたが、今後の災害に備えた道路の液状化対策工事はまだ進んでいないのが現状です。
神栖市はこのほど国からの補助金が認められたのを受け震災から1年半あまりたった19日、市の道路の液状化対策工事を始めました。
19日は息栖地区の市道 および820メートルの工事が行われ、液状化の影響で水を含んでも形が崩れず破れにくい特殊な土のうをアスファルトの下に敷き詰める作業が行われました。
この土のうは、大きさが縦横およそ1メートル、厚さが25センチほどで、1袋の重さがおよそ400キロあり、震災後は住宅の液状化対策として利用されていますが、道路に利用されるのは珍しいということです。
神栖市によりますと、息栖地区の市道の液状化対策工事の費用はおよそ2億円で来年1月ごろまで続けられ、液状化の被害を受けた市内2つの市道についても対策工事を進めることにしています。」
NHK首都圏NEWS WEBより
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「現代版土のう「D・Box」の概要や種類」についてはこちらをご参照ください。