埼玉県で、ヘドロ化した軟弱地盤に、沈下防止効果が認められている、土のうを使った工事が行われた。
これは、河川より農業用水を引き込むための水路に、U字溝を敷設するものだ。
一部道路を横断するため、道路下部にボックスカルバートを敷設し、道路を復旧した。
目次
沈下防止に土のうを使用

この写真は、既存の水路下部の地盤のものだ。
見ての通り、片手で簡単にピンポールが刺さる。

1m程掘削したところ、地盤は完全にヘドロ化していて、特に中央部付近より湧き水が発生。
ここで、作業員の足場を確保するため、土のうを飛び石状に一段敷設。
中央部ではピンポールが自重だけで沈んでしまう。

続けて、透水性のある土木シートを敷設。

土のうの無い所では歩行困難な様子が分かる。

大型ソイルバッグの設置状況(1)

大型ソイルバッグの設置状況(2)

敷設後はランマーで転圧。

ソイルバッグ敷設完了時。
作業はおよそ40分程度だった。
その後、設置直後より5時間ほど継続的に沈下測定を実施。
すると、1mmの沈下も見られなかった。
また、4日後の測定では2mm程度沈下していた。

沈下がほとんど見られないため、同日午後にベース用コンクリート打設(150mm無筋)。

ボックスカルバート敷設(大型土のう設置から4日後)。

ボックスカルバート敷設(大型土のう設置から4日後)。
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