
書籍名:「SMPコンセプトに基づく地盤材料の3D構成モデル」(英文)
出版年:2006年
著者:松岡元、De’an Sun
- ISBN : 0415395046
- ISBN : 9780415395045
- ISBN-10 : 9783527329939
- ISBN-13 : 978-3527329939
出版社:Taylor & Francis(New Balkema) Group
出版地:イギリスで印刷
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*この本は全て英語で書かれています。
要約(日本語訳)
モール・クーロン破壊基準は土質工学において用いられる基本的な構成則ですが、厳密に言えば、軸対称応力状態においてのみ有効です。この3次元的な同等物を見つけることは、過去100年間、土質工学研究者にとって最も魅力的でありながら困難な課題の一つでした。SMP破壊基準は、その物理的意味、数学的表現、そして幾何学的表現の観点から、モール・クーロン破壊基準の3次元的拡張として最も妥当なものです。
カム・クレイモデルは土質力学における基本的な構成モデルですが、三軸圧縮応力状態にある正規圧密粘土にのみ適しています。したがって、カム・クレイモデルをSMP基準と統合し、さらに砂やその他の地盤材料に拡張することは、土質工学における基本的な課題の一つです。
本書は、SMP基準、SMP基準とよく知られているCam-clayモデルとの統合、そして粘土、砂、不飽和土といった地盤材料の一般的な弾塑性構成モデルへのSMP基準の適用について解説しています。構成モデルの理論的展開に加え、本書には様々な土質に対する従来の三軸試験および真の三軸試験から得られた高品質な実験データも収録されています。本書の扱う範囲とレベルは、大学院生、研究者、そして土質工学の専門家にとって貴重なリソースとなるでしょう。
松岡元氏は名古屋工業大学の土木工学教授であり、多数の著書を執筆しています。研究分野は、土嚢による地盤補強と振動低減、原位置一面せん断試験、土質構成モデルなどです。
De’an Sunは上海大学土木工学部の工学教授です。現在の研究分野は、不飽和土質力学と土質構成モデルです。
松岡教授と孫教授は2004年に土木学会より技術開発賞を受賞しました。
目次構成(日本語訳)

- 空間移動平面(SMP)とSMP基準
- SMPの起源
- 複合可動面(CMP)に基づく応力-ひずみ関係
- SMPに基づく応力-ひずみ関係
- 金属および粒状材料の破壊基準
- 粘着摩擦材料の破壊基準
- カム・クレイモデルの紹介
- 導入
- オリジナルカムクレイモデル
- 塑性ひずみ増分の主方向と採用された応力およびひずみ変数
- 塑性ポテンシャルと降伏関数の決定
- ひずみ硬化則の決定
- de jの決定
- deの詳細な導出
- 修正カムクレイモデル
- 塑性ひずみ増分の主方向と採用された応力およびひずみ変数
- 塑性ポテンシャルと降伏関数の決定
- ひずみ硬化則の決定
- 実行の決定
- deの詳細な導出
- SMP基準によって修正されたCam-clayモデル
- 導入
- SMP基準と変換された応力テンソル
- SMP基準によって修正されたCam-clayモデル
- モデル予測と実験データの比較
- 結論
- 付録1 loの導出
- 付録2 弾塑性構成テンソルDijklの導出
- 変換応力を用いた地盤材料の弾塑性構成モデル
- 砂と粘土の弾塑性モデル
- 導入
- 粘土と砂の両方に対する統一された硬化パラメータ
- 粘土と砂の両方に対する統一された弾塑性モデル
- 予測と実験
- 強度と変形の拘束圧依存性のモデル化
- 結論
- Ko圧密土の弾塑性モデル
- 導入
- 関口・太田モデルとその応力・ダイラタンシー関係
- Ko固結粘土および砂の異方性硬化弾塑性モデル
- モデル予測と実験結果の比較
- 三軸挙動のモデリング
- 平面ひずみ挙動のモデリング
- 弾塑性構成テンソル
- 結論
- 不飽和土の弾塑性モデル
- 導入
- 不飽和土壌の有効応力
- 拡張SMP基準に基づく変換応力テンソル
- 不飽和土のモデルの定式化
- 不飽和土の強度
- 等方性応力状態におけるモデルの定式化
- 一般応力モデルの定式化
- 不飽和土の三軸試験
- 不飽和土の三軸試験装置
- 不飽和土壌試料
- 応力経路
- モデル予測と実験結果の比較
- モデルパラメータとその決定
- モデル予測と実験結果
- 不飽和土の一般的な応力-ひずみ関係
- 結論
- 砂と粘土の弾塑性モデル
- 結論
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