水浸しの水没軟弱地盤でも、砕石入り大型ソイルバッグなら収められる。
建物建設後も沈下しない。
目次
水没軟弱地盤での施工状況

1.施工箇所
支持層は35m程下層にあり、10m以上軟弱な粘土がある。

2.現況地盤
表層の盛土を取り50~60cm掘削すると軟弱層が顔を出す。
さらに、1.5mほど掘削すると水が大量に湧き出てくる(敷地北側に河川がある)。

3.掘削後の状況
前日の雨もあり、掘削箇所は完全に水没。

4.現況確認
現地盤を直接確認するため、透水シートを敷きながら、現況地盤を確認。
中央部までは確認できたが、西側(写真手前側)は歩行不可。
そこで、水中ポンプで水を抜いて確認。

5.施工1
水中ポンプで水を抜いた直後、透水シートを全面に敷く(無いと歩行困難)。
ここに、大型ソイルバッグを敷設。

6.施工2
作業員がシートの上を歩いた跡があるが、下層の軟弱な様子がシート上からも伺える。

7.施工3
敷設後ジャンピングランマーにて十分転圧を行う。

8.敷設後の状況
敷設完了時には、上部に水が上がってきている。
しかし、大型ソイルバッグ上部は、体感的には完全に安定していた。

9.躯体打設後の様子
地盤を安定させるのに、8. の状態で約4週間放置(完全に水没していた)。
その後、ベタ基礎を打ち、型枠を設置。大型ソイルバッグ設置から約2ヶ月後に躯体を打設した。
その結果、沈下、型枠の歪み等の変化は一切無かった。
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